映画「ブレット・トレイン」を見る(感想)

ブレット・トレイン BULLET TRAIN

2022年 アメリカ 126分

監督:デヴィッド・リーチ

原作:伊坂幸太郎「マリアビートル」

出演:てんとう虫/レディバグ(プラッド・ピット)、レモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)、みかん(アーロン・テイラー=ジョンソン)、白い死神/ホワイト・デス(マイケル・シャノン)、プリンス(ジョーイ・キング)、ホワイト・デスの息子(ローガン・レーマン)、木村雄一(アンドリュー・小路)、長老(木村の父。真田広之)、ウルフ(ベニート・A・マルティネス・オカシオ)、ホーネット(ザジー・ビーツ)、車掌(マシ・オカ)、社内販売員(福原かれん)、マリア(ハンドラー。サンドラ・プロック)、モモもん

伊坂幸太郎原作、ブラッド・ピット主演による、超特急列車内殺し屋バトル活劇である。

冒頭の東京のシーン(東京ロケではないらしい)でアメリカ人が撮る日本の街というものを久しぶりに見た。そういえばこんな風に異国情緒漂う感じになるんだったと思ってなつかしかった。

コードネーム「てんとう虫(レディバグ)」のアメリカ人の殺し屋は、ハンドラー(斡旋屋のようなものか)のマリアから回された仕事を引き受ける。それは、東京発京都行きの特急列車に乗り込み、あるブリーフケースを見つけて確保し次の駅で降りるというものだった。

そのブリーフケースには誘拐された人質の身代金が入っていた。人質は、白い死神と呼ばれる暗黒街のボスの息子。息子を救出し彼とブリーフケースを運ぶ仕事を依頼されたレモンとみかんと呼ばれる殺し屋の二人組(ずっしりと太った黒人としゅっとした白人だが双子という設定である)、復讐のため列車に乗り込んだ南米の殺し屋ウルフ、毒薬を武器とする黒人女性の殺し屋ホーネット、謎の女子高生プリンス、幼い息子の命を盾にプリンスに脅されスーツケース争奪戦に巻き込まれる日本人ヤクザの木村、木村の父の長老などが、新幹線もどきの超特急に乗り合わせ、派手なバトルを展開する。

とにかく音も色も騒々しい。派手に殺し合っているのに、乗客乗務員の前では平静を装い、一般人は誰一人として騒ぎに気付かない。最後の停車駅米原からゴールの京都に着くまでが異常に長く、戦っている間に夜が明けて朝になってしまう。というふうにめちゃくちゃなのだが、とにかく勢いがあって楽しい。

てんとう虫とレモン&みかんコンビの3人のやりとりがいい。機関車トーマスおたくのレモンのうんちくや、自分探し野郎的なところのあるてんとう虫の人生話など、言葉の垂れ流しのようなやりとりはタランティーノの映画を思い出させるが、タランティーノほど作り込んでいなくて、無邪気な感じがした。真田広之のしぶい立ち回りが見られたのもうれしかった。

 

www.bullettrain-movie.jp