映画「パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女」を見る(感想)

パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女 SPECIAL DELIVERY

2022年 韓国 109分
監督・脚本:パク・デミン
出演:チャン・ウナ(パク・ソダム)、キム・ソウォン(少年。チョン・ヒョンジュン)、チョ・ギョンピル(悪徳刑事。ソン・セビョク)、ペク・カンチョル(ペッカン産業社長。キム・ウィソン)、キム・ドゥシク(ソウォンの父。元野球選手の賭博プローカー。ヨン・ウジン)、ハン・ミヨン(国家情報院係官。ヨム・ヘラン)、アシフ(ペッカン産業従業員。アフリカ系。ハン・ヒョンミン)

★ネタバレあり!(映画の内容に触れています)

 

予告編をみて、「グロリア」と「ドライブ」「ベイビードライバー」を合わせたような映画かなと思って気になって見たら、思った通りそれらを合わせたような内容の映画だった。
28歳のウナは、わけありの荷物の運搬(特送)を請け負う凄腕ドライバーである。彼女は、ある日、逃走する賭博ブローカー、ドゥシクとその幼い息子ソウォンを運ぶ仕事を引き受けるが、ドゥシクは追手に殺されてしまう。ウナは、金の在りかの鍵を持つソウォンとともに、悪徳刑事ギョンビル一味から追われることに。敵が刑事なので、警察に助けを求められず、ウナは誘拐犯として警察からも追われる身となり、さらに彼女が脱北者であることが判明すると、彼女を知る国家情報院の女性係官ハンらも出動してくる。
行き届いた娯楽アクションだった。カーアクションも派手でいいが、スクラップ工場でのヒロインも敵も血と汗でどろどろになっての戦いも勢いがあった。
ドゥシクが元プロ野球選手であるとか、裏で「特送」を請け負うスクラップ会社(釜山港のすぐ近くにあるという場所の設定もいい)の社長や従業員のアフリカ出の青年がいい味を出していたりとか、狭い狭い路地を走破し、踏切を利用して追手を躱し、ドリフトで縦列駐車を一発で決めるウナに対し、情報院のハンは車庫入れも苦手なへぼ運転者である(自分もへぼなので個人的に好感を持つ)とか、細部もいろいろ気が利いていると思った。ハンがクライマックスの戦いには間に合わず、見せ場がないのはちょっと残念だった。

しかし、サブタイトルはどうにかならないものかと思った。タイトルも「特送」とした方が渋くて内容に合っていると思うが、それではあまり人が見に行く気にならないってことなんだろうと思った。

perfectdriver-movie.com