映画「フューリー」を見る

フューリー FURY
2014年 イギリス 135分
監督:デヴィッド・エアー
出演:ドン・コリアー/ウォーダディー(ブラッド・ピット)、ノーマン・エリソン/マシン(ローガン・ラーマン)、ボイド・スワン/バイブル(シャイア・ラブーフ)、トリニ・ガルシア/ゴルド(マイケル・ベーニャ)、グレイディ・トラビス/クーンアス(ジョン・バーンサル)、ワゴナー大尉(ジェイソン・アイザックス)、マイルス軍曹(スコット・イーストウッド)、エマ(アリシア・フォン・リットベルク)、イルマ(アナマリア・マリンカ)
第二次世界大戦末期、ベルリン攻略を目指す連合軍司令部の命により、ドイツに進軍した戦車隊の凄惨な戦いを描く。
ドン・コリアーが率いるシャーマン戦車「フューリー号」の乗組員チームは、過酷な戦闘を生き抜いてきたベテラン揃いだが、副操縦士を失い、新兵のノーマンが新たに配属されてくる。戦車の操縦どころか人を撃った経験もないノーマンは、チームメイトから冷ややかに迎えられる。いきなり激しい前線に立たされ、あまりにも厳しい状況に戸惑い恐れる。ドンは捕虜となったドイツ兵の射殺を命じ、嫌がるノーマンに無理やり銃を持たせるのだった。
強力な武器を持った人と人の群れが面と向かって戦い殺し合うとはこういうことだと、いやと言うほど見せつけられる映画である。
ブラピが、頭の回転が速く、粗野で、存在感のある歴戦のプロを演じている。ドイツの町で、女二人の住むアパートに押し入ったときは、彼が一体何をしようとしているのか、ちょっとしたサスペンスがあって、どきどきした。
他のチームの面々もそれぞれいい。戦場にきてすぐノーマンは「誰とも親しくなるな。」と釘を刺されるが、彼ともども、私たちも映画を見ているうちに、メンバーひとりひとりの見分けがついてきて名前も覚えて、嫌な奴だと思っていた奴もいいとこあるじゃんと思ってきてしまうので、やはりラストはつらく悲しいのだった。
戦車が話題になっている。ドイツのティーガーがちょっとだけ出てくる。戦車のことはあまりよく知らないが、造形や動きは気を引くものがあり、「フューリー」が、天辺だけでなく、2つの操縦席の上にも蓋があって顔を出せるようになっているのが興味深かった。