文鳥の死

昨日、家で飼っていた小鳥が死んだ。手乗りにするため、ひなから育てた白文鳥だった。
小鳥なので「コト」という安易なネーミングをした。子どもたちが小さかったので、世話は主に夫がすることになり、実際一番よく面倒をみていた。飼い始めたとき幼稚園児だった長女は、いまや中学生。長生きしたと思う。娘たちは、人生の半分以上を、この文鳥と過ごしたことになる。
前日の午後、泊まり木にいないでケージの床にうずくまっているのをみつけた。夕方には瀕死の状態になり、翌朝、動かなくなっていた。
寝坊の次女が珍しく早く起きてきた。亡骸を両手で救うように持って、「まだ生きてると思って早起きしたのに。」と言った。ケージの置いてある出窓の前に立ったまま、学校へ行く時間ぎりぎりまで、ずっと手の中のコトを見ていた。