横浜にあるミニ映画館シネマノヴェチェントで封切の映画「カントリー・サンデー」を見る(感想)

カントリー・サンデー 皆殺しの讃美歌 SUNDAY IN THE COUNTRY
1974年 アメリカ・カナダ  日本公開2017年 シネマノヴェチェント 90分
監督:ジョン・トレント
出演:アダム・スミスアーネスト・ボーグナイン)、ルーシー(ホリス・マクラレン)、リロイ(マイケル・J・ポラード)、ディネリ(ルイス・ゾーリッチ)、アッカーマン(セック・リンダ―)、ルーク(ウラジミール・ヴァレンタ)、エディ(ティム・ヘンリー)、トム巡査部長(アル・ワックスマン)

★ちょっとネタばれあり! 注意!★

横浜、戸部のミニシアター、シネマノヴェチェントにより本邦初公開された1974年のアクション映画(テレビ放映はされたことがあるらしい。そのときのタイトルは「カントリ・サンデー/恐怖の日曜日」)。
アメリカの田舎町。農場を営むアダムは、大学の休暇で訪れている孫娘のルーシーと2人で穏やかな日々を過ごしていた。ある日曜日、隣町で銀行を襲撃した犯人3人組が逃亡してくる。3人は、近所に住む若いカップルを殺し、アダムの家の電話線を切って押し入ろうとする。が、異変を察したアダムは銃を手に犯人らを待ち受け、リロイとディネリの2人を拘束する。警察に通報しようというルーシーの提案をよそに、アダムは2人を監禁する。ルーシーは、犯人たちを恐れつつも、祖父の異常な行動に戸惑うのだった。
犯罪者が暴れ、孫娘をひどい目にあわされた初老の男が、ショットガンを手に立ち上がる! という映画かと思いきや、意外な展開が。
信仰心の厚い老農夫が次第に異様さを増していく様子をボーグナインがはまり役で好演している。犯人3人組の中で、もっともやばそうな小悪党リロイを演じるポラードが特異な容貌とあいまって実に憎々しげだ。
ルーシーのボーイフレンド、エディが何かものを修理する家業の手伝いをさせられていることは前もって知らされるのだが、途方にくれるルーシーのもとに通じないはずの電話が鳴って、彼の声が聞こえてくる。あまり目立たない脇役の彼氏が、彼女の危機を助けようという気もないまま、電話線を直し終えて電話してくるだけなのだが、それがまさに彼女にとっては天の助け、電柱に登って電話している彼のショットがヒーロー登場っぽく映されるのが、地味に可笑しかった。
日曜のまっ昼間に商店街の小さな劇場で見るにふさわしい、珍味の利いた70年代アメリカ田舎犯罪アクションだった。
1年くらい上映しているようなので、こうゆうの好きな方は、ぜひ見に行かれたし。


シネマノヴェチェント
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