映画「エクスペンダブルズ」を見る

エクスペンダブルズ The Expendables
2010年 アメリカ  103分
監督:シルべスター・スタローン
出演:バーニー(シルベスター・スタローン)、クリスマス(ジェーソン・ステイサム)、ヤン(ジェット・リー)、ガンナー(ドルフ・ラングレン)、ヘイル・シーザー(テリー・クルーズ)、トール・ロード(ランディ・クートゥア)、ツール(ミッキー・ローク)、チャーチ(ブルース・ウィリス)、トレンチ(アーノルド・シュワルツェネッガー)、サンドラ(ジゼル・イティエ)、ガルザ将軍(デヴィッド・ザヤス)、モンロー(エリック・ロバーツ)、ペイン(スティーヴ・オースティン)、ザ・ブリット(ゲイリー・ダニエルズ)、レイシー(カリスマ・カーペンター)
スタローン率いる民間の傭兵集団「エクスペンタブルズ」が活躍する戦闘アクションもの。
ソマリアで海賊のアジトを襲撃し、人質奪還に成功したエクスペンダブルズ。
彼らに、チャーチと名乗る実業家風の男から、中南米のヴィレーナ島の資源がほしいので、ガルザ将軍による独裁政権を倒してほしいという依頼が来る。リーダーのバーニーは、仲間のクリスマスとともに島を訪れ、現地の女性サンドラの案内で島内を偵察するが、軍側と戦闘になってしまう。このとき水陸両用飛行機で攻撃しながら脱出するシーンがいい。
バーニーは、島で将軍とともにいた謎のアメリカ人の正体から、裏にCIAの画策が絡んでいることを察知し、仕事を辞退するが、島に残ったサンドラの身が気にかかる。単身島に乗り込もうとする彼だったが、そこに仲間たちが加わるのだった。
ひねりも何もないストレートな活劇。めんどうくさくなく、楽しめる。
暴力男から恋人を奪還するナイフ投げの達人クリスマス、家族を養うのには金がかかるとぼやきながら実は独り身のカンフーの達人ヤン、セラピーで精神のバランスを保っているというトール、大型ランチャーを得意とするヘイル、実戦からは退きマネジメントをしている刺青屋のツール、薬物依存症となり仕事を外されたことで敵側につく男前のガンナーなど、仲間の面々はそれぞれユニークでわかりやすい。
チラシやポスターには、エクペンダブルズのメンバーのような感じで後二人ならんでいるが、そのうち、スティーブ・オースティンは敵のアメリカ人モンローの用心棒、ブルース・ウイルスは、シュワルツェネッガーとともに顔見世程度の出演である。
「エクスペンダブル(expendable)」は、「消耗品、使い捨て」の意で、この言葉を聞くと1945年のジョン・フォード監督の佳作「コレヒドール戦記」の原題“They Were Expendables”を思い出さずにはいられない。兵士は消耗品として扱われるという戦争中の非情な国家戦略を批判した物言いなのだろうが、こちらはこれを逆手にとってつけた名称と思われる。「おれたちゃ所詮消耗品」だが、おそろしく耐久性のある「消耗品」というわけだ。