映画「アンノウン」を見る

アンノウン Unknown
2011年 アメリカ/ドイツ 113分
監督:ジャウマ・コレット=セラ
出演:マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)、ジーナ(ダイアン・クルーガー)、エリザベス・ハリス(ジャニュアリー・ジョーンズ)、もう一人のマーティン・ハリス(エイダン・クイン)、ユルゲン(ブルーノ・ガンツ)、ロドニー・コール(フランク・ランジェラ)、ブレスラー教授(セバスチャン・コッホ)、スミス(オリヴィエ・シュニーデル)、ジョーンズ(スタイプ・エルツェグ)、ストラウス(ライナー・ボック)、シェダ王子(ミド・ハマダ)、ビコ(クリント・ディアー)、医師(カール・マルコヴィクス)、看護婦(エヴァ・ローバ)
アメリカの植物学者マーティン・ハリスは、学会で発表するため、妻のエリザベスを伴ってベルリンを訪れる。
ホテルアドロンにチェックインする寸前で、空港にスーツケースを忘れたことに気づいた彼は、タクシーで空港に戻ろうとする途中で事故に遭ってしまう。
彼は、タクシードライバーの女性によって救出され一命をとりとめるが、4日間の昏睡状態を経て病院で目覚めると、周囲の状況が一変していた。
ホテルに戻ると、妻のエリザベスは彼を知らない男だと言って退け、自分と同じ名前の見知らぬ男を夫として扱っていた。男は、マーティンがエリザベスと撮った思い出の写真と全く同じ場所で同じようなポーズで撮った写真を持っているのだった。
パスポートをなくし、自らの身分を証明できないマーティンは、混乱し、着の身着のままで異国の町をさまようことに。
やがて何者かに命を狙われ始めた彼は、命の恩人であるタクシー運転手ジーナを見つけ出し、彼女と老探偵ユルゲンの協力を得て、自分を陥れた謎の陰謀に立ち向かっていく。
水中のタクシーからの救出場面や、病院でのハサミのシーンや、二人のマーティン・ハリスが自分が本物であることを示す事柄を片っ端から連発して大学教授のブレスラーに迫るシーンや、2人の刺客によるジーナのアパート襲撃シーンや、老探偵ユルゲンとのやりとりや、壮絶なカーチェイスなど、アクションやサスペンスにいちいち見応えがあって楽しめる。マーティンの危機の切り抜け方も、機転とアクションと運が適度に織り交ぜられていておもしろい。
ブルーノ・ガンツが、元秘密警察の老探偵ユルゲンという渋い役どころで出演。
他にも教授や医者やホテル支配人など、おじさんの役者がいい顔をしている。
こうしたサスペンスの場合、大概は本人の心の問題か、あるいは実際に周到な陰謀が仕組まれているかなのだが、特に後者の場合、いまいち釈然としない結末となることが少なくない。
が、本作は、裏技というか、膝を叩くというのとはちょっと違うが、「そう来るか」という展開だった。リーアム・ニーソン主演ならではの真相という感じもする。

アンノウン [DVD]

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