映画「マネーボール」を見る
マネーボール MONEYBALL
2011年 アメリカ 133分
監督:ベネット・ミラー
原作:「マネーボール」マイケル・ルイス
出演:ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)、ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)、アート・ハウ監督(フィリップ・シーモア・ホフマン)、スコット・ハッテバーグ(クリス・プラット)、デヴィッド・ジャスティス(スティーヴン・ビショップ)、ジェレミー・ジアンビ(ニック・ポラッツォ)、ブラッドフォード(ケイシー・ボンド)、テハダ(ロイス・クレイトン)、ケイシー(ケリス・ドーシー)、シャロン(ロビン・ライト)
2002年、アメリカ、メジャーリーグ。弱小球団の若きGMビリー・ビーンが、新しい理論の導入によってチームの再編を図ろうと奮闘する様子を事実に基づいて描く。
(★以下、あらすじ紹介によるねたばれあり)
オークランド・アスレチックスは、リーグ決勝戦進出まであと一勝というところで敗退し、しかも主力選手3人を上位球団に引き抜かれてしまう。
貧乏球団が金持ち球団に対抗するにはどうすればいいか。悩むビリーは、選手の確保に訪れたインディアンズで、幹部にアドバイスをしている青年ピーターに目を留める。エール大学経済学部を出たばかりの彼は、独自のデータ分析によって選手を評価していた。ビリーは、ピーターを引き抜き、彼のデータ分析を元に選手の補充を始める。
出塁率の高い選手を取るという方針から、肘を痛めているものの選球眼がありフォアボールでの出塁率の高い元捕手のハッテバークを一塁手として引き抜く。さらに、投げ方が変なために評価されない投手ブラッドフォード、引き抜かれたスター選手ジアンビの弟で素行不良のジェレミー・ジアンビなどを補充。最盛期を過ぎたが人気があるために、球団が当初から獲得を決めていたジャスティスには、チームのリーダー役になるようアドバイスをする。
ビリーの補充に納得がいかないハウ監督は、いくら言ってもハッテバーグを一塁手に起用しようとしない。ビリーは、一塁手をトレードに出すという強硬手段に出る。連敗続きのチームはようやく勝ち始め、その後どんどん連勝し、遂に20連勝の記録を達成する。
ビリーは、高校時代に注目を集めた選手でドラフト1位でプロ入りしたものの、プロになってからはいっこうに芽が出ず、自ら引退してGMになったという過去を持つ。チームが連敗するとGMの補充が悪いとマスコミにたたかれ、連勝が続くと、マスコミは監督の采配を称賛する。が、ビリーはそんなことには無頓着にひたすら黒子に徹し、非情なトレードや解雇を行い、チームの優勝を目指す。チームは、20連勝の記録は達成したが、優勝は果たせずじまいにシーズンを終えるのだった。
ブラッド・ピットが、孤高のGMビリーを好演。久々に男の背中の演技にしびれさせてもらった。
インテリで太めで物静かな若き相棒ピーターが、脇で良い味を出している。
両親が離婚したため、別れて暮らす父親のビリーを心配するローティーンの娘のケイシーもけなげでかわいい。
20連勝の記録がかかった大事な試合、11点先取しながら、11点差を追いつかれる。が、これまで終始自信なさげだったハッテバーグが、最後にさよならホームランを決める。野球って実際にこういうことがあり得るスポーツで、だからおもしろいんだよねと改めて思うのだった。
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