「ベイマックス」を見る

ベイマックス BIG HERO 6
2014年 アメリカ 102分
監督:ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
出演(声)<日本語吹替版>:ベイマックス(スコット・アツィット)<川島得愛>、ヒロ・ハマダ(ライアン・ポッター)<本城雄太郎>、フレッド(T・J・ミラー)、ゴーゴー(ジェイミー・チャン)、ワサビ(デイモン・ウェイアンズ・Jr)、ハニー・レモン(ジェネシス・ロドリゲス)、タダシ(ダニエル・ヘニー)<小泉孝太郎>、キャスおばさん(マーヤ・ルドルフ)<菅野美穂>、ロバート・キャラハン教授(ジェームズ・クロムウェル)、アリステア・クレイ(アラン・テュディック)
日本語吹き替え2D版で見る。
サンフランシスコと東京を混ぜ合わせた架空都市、サンフランソウキョウを舞台に、孤独な天才理系少年ヒロと、急死した兄タダシが遺したケアロボット、ベイマックスとの心温まる交流を描く。という映画かと思っていたのだが、それだけではなく、戦隊ヒーローアクションでもあることを、観て知った。たしかに原題を見ると“BIG HERO 6”となっていて、ヒロとベイマックスはその主要なメンバーではあるが、他に個性豊かな4人の理系仲間が登場するのだった。
ベイマックスのふわふわしつつも丈夫そうな質感は、思わず触りたくなってしまう。滑舌のよいゆったりした喋り方も、よちよち歩きも、バッテリーが切れてくると酔っ払い同様になるのも、武装が似合わないのも、穴があいて空気が抜けてそれを自分でセロテープ千切って補修するのも、見ていて心が和む。
ヒロが発明したマイクロボットを敵のマスク男が変幻自在に駆使する様子は、迫力があった。
ベイマックス、僕はもう大丈夫だよ。」というセリフは、伏線も決めも利いていて、もう作り手の狙い通りにじんとさせられざるを得ない。英語では、
“I’m satisfied with my care.”
となっていて、日本語訳よりかしこまったニュアンスであるが、この方が、ヒロは全然満足ではない状況で泣き泣き言っている一方、自分が行ったケアに満足しているベイマックスの気持ち(?)の代弁のようにも受け止められて、深い感じがする。
とにかく目に楽しく、行き届いていて、口当たりというか肌触りがとてもいい映画であった。