映画「ミッドサマー」を見る(感想)

ミッドサマー MIDSOMMAR
2019年 アメリカ・スウェーデン 147分
監督:アリ・アスター
出演:ダニー(フローレンス・ピュー)、クリスチャン(ダニーの恋人。ジャック・レイナー)、マーク(クリスチャンの友人。ウィル・ポーター)、ジョシュ(クリスチャンの友人。ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)、ペレ(クリスチャンの友人。ホルガ出身の留学生。ヴィルヘルム・ブログレン)、サイモン(アーチー・マデクウィ)、コニー(エローラ・トーチア)、ウルフ(ヘンリク・ノーレン)、シヴ(グンネル・フレッド)、マヤ(イサベル・グリル)、イングマール(ハンプス・ハルベリ)、ダン(ビョルン・アンドレセン

★ネタバレ的な記述がありますので注意!

 

アメリカの大学生ダニーは、精神障害を持つ妹による心中事件で両親と妹を一度に失くしてしまう。彼女の恋人クリスチャンは、傷ついた彼女に同情しつつも気持ちは冷めかけていたのだが、男子学生だけで行くはずだったスウェーデン旅行に彼女を誘い、結局みんなで行くことに。

彼らが向かったのは、仲間の一人、留学生のペレの生まれ故郷である、スウェーデン奥地の小さな集落ホルガだった。そこでは、90年に一度の夏至祭の儀式が行われることになっていて、学生たちは卒業論文の題材になるのではという期待も抱いていたのだ。村には、他にも外部の学生カップルが招待されていた。

日没のない百夜の季節、緑あふれ、色とりどりの花が咲き乱れる村では、白い衣装に身を包んだ村の老若男女が、彼らを笑顔で迎え歓待してくれた。しかし、儀式は何日間にもわたって続き、次第に異様さを増していく。外部から訪れた若者たちは、一人また一人と姿を消していくのだった。

ダニーが、彼氏に思ったことをはっきり言えずそのくせずっとわだかまっているという少々面倒くさい女の子であり、彼氏のクリスチャンはけっこう自分本位でしかもそのことを自覚していないというか気にもかけていない青年である。この二人の性格がわかりやすく描けていると思った。

楽園のような村で、人々のファンシーな装いとは裏腹に行われるおぞましく残酷な儀式。しかし、そうした設定にあまり目新しさは感じられず、えぐい展開も予想の範囲を超えなかった。
血塗られた儀式が厳かに執り行われていく様子は、最近あまり見ないが、昔見た芸術系のヨーロッパ映画っぽい感じがして、たまにはこうゆうのを観といてもいいかなとは思うが、そんなに好きではない。

強いて言えば、ずっと白昼というのがよかった。