逢坂剛氏の公開講座「西部劇よ永遠に! 決闘の魅力」に行く

西武池袋にあるカルチャースクール、池袋コミュニティ・カレッジで開かれた上記の公開講座に参加した。
西部劇好きで知られる作家逢坂剛氏のお話をぜひ一度聞きたいと思っていたので参加したのだが、早撃ちの披露もあるとかで、それっぽい人がたくさん来てそうでちょっとどきどきして会場の教室に入った。うしろの隅っこの方にすわってじっとしていようと思ったのだが、教室は意外と狭かった。西部劇展などを通じて顔見知りになった人を何人か見つけた。それでちょっと安心して、どうせならと結局知人のTさんとともに一番前の席に座った。
今回のテーマは「決闘」。逢坂氏は、決闘シーンが印象的な作品を36本ほどリストアップし、ひとつひとつについて解説してくださった。人数が少ないので、頻繁に受講生に話しかけ、やり取りをしながら話を進めるという、とてもアットホームな講座だった。
女性客は、わたしとすらりとした若い人の二人だけだった(のちに彼女は、ガンプレイを披露してくれる女ガンマンであることが判明する)。逢坂氏は、女性の西部劇ファンというのが珍しかったようで、何度も声をかけて下さった。が、36本のうち見ているのは20本ほど、それも大昔テレビ放映で見たきりで、内容をほとんど覚えていないものも多く、ちょっとふがいなかった。いや、正直なところ自分では充分だと思うのだが、逢坂氏と会場の人々の通ぶりがハンパじゃないのだった。
ちなみに逢坂氏が挙げた36本には、「駅馬車」「荒野の決闘」「赤い河」「真昼の決闘」「シェーン」「ベラクルス」「OK牧場の決闘」「大いなる西部」「リオ・ブラボー」などの王道も多く含まれていたが、「欲望の谷」とか「草原の野獣」とか「レッド・ムーン」とか、見ていないどころかタイトルを聞いたことがないものもあった。それでも会場の人々は大概反応していた。
で、話が終わり近くになると、逢坂氏は足下に置いたバッグからおもむろに拳銃を一挺、二挺、三挺・・・と取り出し(本物ではない)、受講生に回して見せてくれるのだった。
最後は、教室の後ろの空いたスペースを利用して、会場に来ていた早撃ちサークルのメンバーの男女が曲撃ちと早撃ちを披露してくれた。

講座のあと、参加者どうしで名刺を交換した。WILD WEST WEBという有名な西部劇サイト関係の人々が何人か来ていた。これからオフ会だということで声をかけていただいたので、知人とともに合流させてもらった。誰かがひとつ映画のタイトルを出すと、即座にあちこちからコメントが出る。なかなかすごい世界だった。西部劇ファンはいるところにはいるんだと、またも思った。

アリゾナ無宿 (新潮文庫)

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逆襲の地平線

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