「名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)」

コナンの劇場最新作を見に行きました。
子どもたちは、もうあまり興味がなくていっしょに行ってくれないので、しかたなくひとりで行きました。ちょっと恥ずかしかったのですが、行ってみたら大人の客が多くてびっくりしました。女の人が多かったですが、カップルもちらほらいました。ちょっと安心しましたが、でも、やっぱコナンはこどもたちに混じって見た方がいいよなと思ったりもしました。

コナンたちは、鈴木財閥令嬢の園子のつてで、音楽家堂本一樹が新設した音楽ホールのこけら落とし公演に招待されることになりました。堂本は、高名なピアニストでしたが、何年か前に突然パイプオルガンに転向、今回のコンサートもパイプオルガンの演奏を披露するものでした。コナンたちは、練習の様子を見学させてもらい、ソプラノ歌手秋庭怜子に小学校の合唱コンクールの指導をちゃっかり頼んだりするのでした。
そんな中、堂本の音楽学校を卒業した若手音楽家たちがあいついで殺される事件が発生し、秋庭怜子も何者かに命を狙われ始めます。
今回の活躍は、コナンとゲストの秋庭怜子のふたりがメイン。コナンは、一見お高くとまったいやな女に思える怜子の本質をいち早く見抜き、彼女が何者かに狙われていることを知ると、彼女を守るため行動を共にします。この二人のやりとりと、中盤の脱出劇がなかなかいいです。
クライマックスは、コンサート開催中に展開する音楽ホール爆破事件。犯人は、いくつもの爆弾を仕掛け、外側からホールを破壊、最後に内部で大爆発が起こるしくみになっています。コナンは、蘭たちもいる会場の最後の大爆発を阻止するため、爆発のしくみと爆弾の在処をつきとめようとします。コナンが爆弾を止めるのに必要とする3分の時間を稼ぐため、怜子がいきなり歌い出すところは、めちゃくちゃなんだけど彼女の風格にみんなが圧倒されるのがなかなか爽快でした。(映画においてコンサート中のホールでの事件のキッカケと言えば、シンバル。昔は「知りすぎていた男」、最近では「交渉人真下正義」で見ましたが、今回はパイプオルガンに秘密が隠されています。)
灰原哀ちゃんがとっさの機転でリコーダーを使ってコナンに合図を送ったり、佐藤刑事と高木刑事が息の合ったコンビぶりを見せてくれたりするのはうれしいですが、レギュラー陣は総じて脇に回っています。とはいえ、阿笠博士お馴染みのだじゃれクイズや、小五郎のおちゃらけ推理ぶりや、少年探偵団の合唱コンクールの練習など、愉快な見せ場はあるし、伏線も盛り込まれているので見逃さないように。
蘭と新一の中学時代の思い出にアメージング・グレイスが絡むのもいいです。喧嘩していながら、いっしょに下校する中学生の二人は微笑ましいです(園子のツッコミがナイス)。
コナン(新一)が絶対音感を持った音痴というのもおかしかったです。