映画「名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)」を見る

名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー) 
2014年 日本(公開東宝) 110分
監督:静野孔文
原作:青山剛昌
脚本:古内一成
声の出演:江戸川コナン高山みなみ)/工藤新一(山口勝平)、毛利蘭(山崎和佳奈)、毛利小五郎小山力也)、灰原哀林原めぐみ)、阿笠博士緒方賢一)、吉田歩美(岩居由希子)、小島元太(高木渉)、円谷光彦(大谷育江)、鈴木園子(松井菜桜子)、目暮警部(茶風林)、佐藤刑事(湯屋敦子)、高木刑事(高木渉)、白鳥刑事(井上和彦)。千葉刑事(千葉一伸)、綾小路文麿(置鮎龍太郎京都府警警部)、世良真純日高のり子)、赤井秀一池田秀一)、ジョディ・スターリング(一城みゆ希)、ジェイムズ・ブラック(家弓家正)、アンドレ・キャメル(梁田清之)、沖矢昴(置鮎龍太郎)、
<ゲスト>ティモシー・ハンター(中井和哉。元海軍特殊部隊ネイビー・シールズの狙撃兵。)、ジャック・ウォルツ(パトリック・ハーラン。元陸軍特殊部隊大尉。サンディエゴで会社経営。)、ビル・マーフィ(スティーブン・ヘインズ。元陸軍三等軍曹。ウォルツの秘。書)、マーク・スペンサー(大塚周夫。元横須賀基地司令官)、カルロス・リー(マイケル・リーバス。元海兵隊狙撃手。スペンサーの運転手。)、ケビン・ヨシノ(福士蒼汰。元海兵隊二等軍曹。東京でミリタリーショップを経営)、スコット・グリーン(辻親八。元海軍兵曹長。東京でバイク店を経営。)

★ネタバレあり!!!★
鈴木財閥が建てた新名所ベルツリータワーに遊びにやってきたコナンたち。展望台にいた男が、突然銃撃を受けて殺される。女子高校生探偵の世良とコナンはバイクで逃走する犯人を追うが、大追跡の末に犯人は海に飛び込んで逃れる。
2番目の狙撃事件が発生し、事態は連続殺人事件の様相を呈してくる。アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの元狙撃手ティモシー・ハンターが被疑者として浮上する。ハンターは授与された勲章を剥奪され、その後家族を失い転落の人生を送っていたが、自分をそのような状況に追い込んだ人間を次々に狙っているようなのだった。(このハンターという狙撃手の名は、稀代の名狙撃手ボブ・リー・スワガーを主人公とするシリーズ作品で知られる冒険小説家スティーヴン・ハンターを思い出させる。)
勲章剥奪のきっかけとなった人物、ジャック・ウォルツとその秘書ビル・マーフィが来日していて、ジャックは京都、マーフィは札幌にいることがわかると、警視庁のメグレ警部は京都府警と北海道警に協力を要請して二人を保護するとともに、ハンターと関わりのある日本在住の元米軍関係者を洗い出す。元基地司令官のスペンサー、その運転手リー、元海兵隊員のケビン、元海軍曹長のグリーンらである。
FBIの三人ジョディ、ジェイムズ、キャメルらも調査に協力する。ベルツリーでの狙撃がかなり長距離から行われたことから、ジョディは、亡くなった潜入捜査員赤井秀人のことを思い出す。赤井は優れた狙撃手でもあったのだ。
冒頭の追跡劇に始まるコナンのスーパースケボー少年ぶりに、世良のバイクアクション、元米軍兵による激しい銃撃、そしてクライマックスに登場する凄腕の狙撃手(沖矢昴の正体がわかる人にはわかる程度に明かされたということだそうだ。黒ずくめの組織が恐れる「シルバーブレット」と呼ばれる狙撃手の話題も出てくる。)など、アクションはヒートアップして話が大げさになりすぎてる感じはする。
狙撃手(スナイパー)という特殊技能をもつ犯人ということで、映画全体に渡ってずっと緊迫感が維持されているように思われたのはよかった。
二番目の殺人における、入射角による犯人の位置の特定は、それらしかったし、闇の中でのモスキート音の利用や地図でなく立体模型によって発見される犯人の意図など、例によって伏線が少々あからさまだが、気持ちよく生かされていると思った。
ちなみに、ネイビーシールズのSEALsという名称は、SEがSEA(海)、AがAIR(空)、LがLAND(陸)と、陸海空のアルファベットの頭文字から取られており、そのどれにおいても優れた能力を持った兵士たちによる部隊だそうだ。
それと銃の型はよくわからないのだが、検索してみると、ケビンが使っていた銃はMK11、沖矢が持っていたのはチェイタックM200というらしい。