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名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)
2009年 日本(公開東宝) 110分
監督:山本泰一郎
原作:青山剛昌、 脚本:古内一成 
音楽:大野克夫、 主題歌:「PUZZLE」倉木麻衣
声の出演:江戸川コナン高山みなみ)/工藤新一(山口勝平)、毛利蘭(山崎和佳奈)、毛利小五郎神谷明)、灰原哀林原めぐみ)、阿笠博士緒方賢一)、吉田歩美(岩居由希子)、小島元太(高木渉)、円谷光彦(大谷育江)、鈴木園子(松井菜桜子)、服部平次堀川りょう)、遠山和葉宮村優子)、水谷浩介(DAIGO) 、目暮警部(茶風林)、白鳥警部(井上和彦)、佐藤刑事(湯屋敦子)、高木刑事(高木渉)、千葉刑事(千葉一伸)、松本警視(加藤精三)、横溝参悟警部/横溝重悟警部(大塚明夫)、山村警部(古川登志夫)、大和警部(高田祐司)、綾小路警部(置鮎龍太郎)、荻野警部(鶴ひろみ)、ジン(堀之紀)、ウォッカ立木文彦)、ベルモット小山茉美)、キャンティ井上喜久子)、コルン(木下浩之

東京都とその近県で6件の殺人事件が発生。いずれも、被害者は何らかの所持品を盗まれ、死体の傍らには七ピンのマージャン牌が残されていた。
広域連続殺人事件として目暮警部率いる捜査本部が設置され、長野、群馬、神奈川、静岡の各県警から捜査官が派遣されてくる。これまで様々な事件でコナンたちと関わりのあった刑事や警部がぞくぞくと顔を見せてくれて楽しい。
毛利小五郎も調査協力を依頼され、捜査会議について行ったコナンは、捜査チームのメンバーの一人が黒ずくめの組織の一員ジンとコンタクトをとり、さらに彼の車で去ったことを知る。黒ずくめの組織も何らかの理由で犯人を追い、メンバーが捜査官に変装して警察に潜り込んでいるらしいのだが、それが誰なのかはわからない。彼等より先に犯人をみつければ組織の弱点をつかめると悟ったコナンは、自分の正体を知られたら最後という危険と背中合わせに、独自の捜査を開始する。
常に警察の一歩先を行くコナンは、数年前に京都で起こったホテルの火災事故が事件と関わっていることをつきとめ、服部の協力を得て犯人の手がかりを得る。
一方、歩美たち少年探偵団は、昆虫採集に行った森の中で、かぶと虫に絡んだ謎に遭遇、これも事件と結びついていく。
コナン、警察、黒ずくめの組織が三つ巴になって犯人を追う。
コナンと仇敵である組織との対決は盛り上がる。テレビの方をあまり見ていないので、どこまで話が進んでいるのかよく知らなかったのだが、オープニングで丁寧に説明してくれたのでわかりやすかった。
黒ずくめの組織は、決して一枚岩ではなく、メンバーがてんでんばらばらに好き勝手やっているようなところがあり、それでコナンもだいぶ助かっているように思われる。
組織の一員ベルモットは、コナンに「アイリッシュ」というコードネームを告げる。どう見ても峰不二子みたいな彼女は、敵のくせにかなりのコナン贔屓である。彼女と話をするときのコナンがことさら悪ぶってため口をきくのもおかしい。
クライマックスの、東京タワーならぬハイド・タワーでの対決は、はらはらどきどきの連続。蘭ちゃんは、愛する新一の言葉を思い出し、空手の技を極める。ジンは狙撃コンビを同乗させてヘリコプターで空からコナンを襲撃。小学一年生のコナンがかっこよく見えるもり立てぶりはいつものことながら見事で、痛快だ。

   *      *     *

今年のコナンは、久しぶりに娘といっしょに劇場で見ました。
長女が友と行って「今年のコナンはおもしろい!」と言うのを聞いて、次女も見たくなったようです。それじゃってことでいっしょに行きました。
思えば、娘たちがコナンを見はじめたのは、コナンより年下だった幼稚園児のころで、高校生の新一や蘭ちゃんはものすごく年上のお兄さんお姉さんだったのですが、今ではもう彼等と同年代になってしまいました。
息の長い漫画(アニメ)ですね。毎年映画館が混んでいるのがすごいです。
いつになったら、黒ずくめの組織との決着が着くのか、でも決着が着いてしまったらコナンは終わってしまうなと、ファンはみんなそんなジレンマを感じているのではないでしょうか。