ウェスタンショーでエースのジョーに会う

ジョー(byげんさん)

昨夜、西部劇好きの知人の案内で、青山で演っていた「ウェスタンショー」というものに初めて行った。
カントリー&ウェスタンのライブ(ヘンリー林とウェスト2)とガンプレイショーがドッキングしたマニアなイベントで、主催はビル横山氏。
横山さんは、日本人の拳銃使いの名人。西部劇通信の関係者であることから、以前にもその集まりで何度かお見かけしたことがあると思う。とにかくよく拳銃を回す。自由自在にくるくるくるくる回す。抜き撃ちが早い。撃鉄をあげて、引き金を引くだけの状態にした拳銃を持った会場のお客さんと、拳銃をホルスターに入れたままの状態の横山さんが向き合って立って、横山さんの手が動いたと思った瞬間にお客さんが引き金を引き、どっちが早く撃てるか、というゲームをしてみせてくれた。「10人に1人くらいには負けます。」とおっしゃっていたが、3人とやって全部横山さんの方が先に撃っていた。
ということで、拳銃にかけてはかなりの腕前で、映画やテレビドラマの拳銃アクションの殺陣師をしていらっしゃるとのこと。その関係で、なんと「エースのジョー」こと宍戸錠がガンプレイショーの会場に登場。テンガロンハットに黒の上下の出で立ちで現れて、ジョークを交えながら横山さんを紹介し、ガンプレイを披露し、歌も歌ってくれた。「16トン」というC&Wの歌なのだが、この曲紹介のときにまた小林旭の話を入れたりしてファンにはたまらないサービスぶり。70歳を過ぎているらしいが、にやっと口の端をあげて笑った顔は、間違いなく「エースのジョー」。
去年の暮れのショーの際にも来ていたという情報を予め知人から得ていた私は、ひょっとしたらと思って、宍戸錠佐藤まさあき共著の「ガンと西部劇」という相当古い本(20年以上前に古本屋で買った。カバーもない。)を持参していた。ショーが終わったあと、出口の廊下に立っていらした宍戸さんに、本を差し出してサインをお願いした。宍戸さんは、本をみるやいなや「これ、おれんじゃねえんだよな。」とおっしゃった。私はとまどった。「え、でも、錠さんのお名前が。」というと、「勝手に出されたんだよ。」というお言葉。ひえ〜、と心の中で叫びながら、「すみません。そんなものを持ってきてしまいまして」とあたふたしていたら、ジョーは、「まあ、いいよ。」とおっしゃって、本の後表紙にすらすらとガンマンの後ろ姿のイラストとサインを描いてくれた。調子づいた私は、「ここんとこに『○○○へ』と書いて下さい」と自分の名前を入れていただき、さらに握手を求めることも忘れなかった。