レゾリューションの対決 Resolution

タイトル原題は、前作に引き続き、往年の西部劇映画を思わせる西部の町の名前。恋人アリーをめぐってトラブルに陥りそうなヴァージルの先手を打って町のボスを倒したエヴェレットは、一人アパルーサをあとにして、山間にあるレゾリューション(解決)という名の小さな町にやってくる。
町には、サロンやホテルや雑貨屋を経営するウォルフソン、銅山を経営するオマリー、伐採業と製材業を営むスタークという3人のリーダーがいた。町の近くの入植地には、家族とともにやってきて家を建て農場を営もうとしている入植者たちの一団がいた。
エヴェレットは、ウォルフソンに雇われ、彼の持つサロン「ブラックフット」の用心棒となる。エヴェレットが来てから店内での争いが減り、娼婦をはじめ、町の人たちはトラブルの相談にやってくるようになった。やがて、ブラックフットの向かいのサロンをオマリーが買い取り、二人のガンマン、ケイトーとローズが雇われた。そこへ、ヴァージル・コールがエヴェレットを訪ねてきて、二組のガンマンは通りをはさんで対峙する。
町の二大陣営の対立と思いきや、町を牛耳るボス対入植者たちの対決へ、と思ったらインディアンの襲撃に対して町の住民は一体となって立ち向かうことに、と思ったらやっぱり・・・というふうに対立の構図は二転三転し、敵となる軍団も入れ替わりが激しいが、主要な4人のガンマンは一貫して冷静である。ヴァージル・コールはもとより、エヴェレットもローズもケイトーも強すぎで、あまりはらはらどきどきしないので、手に汗握るような緊迫感は感じられない。かなり血なまぐさいことをしでかしているというのに、たんたんとした語り口は、やけに牧歌的だ。
ついさっき別れたばかりでも、何ヶ月も会わないでいた後の再会でも、二人の男の間にかわされる言葉はそっけない。「エヴェレット」「ヴァージル」互いに名前を呼び合うだけの挨拶は2作目も変わらない。が、名うてのガンマンとその相棒だった二人の関係は、微妙に変化しつつあるようだ。(2008.12)