映画「ダークナイト ライジング」を見る

ダークナイト ライジン THE DARK KNIGHT RISES
2012年 アメリカ 164分
監督:クリストファー・ノーラン
出演:出演:ブルース・ウェイン/バットマンクリスチャン・ベール)、セリーナ・カイル(アン・ハサウェイ)、アルフレッド(マイケル・ケイン)、ジェームズ・ゴードン市警本部長(ゲイリー・オールドマン)、ジョン・ブレイク(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)、フォーリー市警副本部長(マシュー・モディーン)、ベイン(トム・ハーディ)、ミランダ・テイト(マリオン・コティヤール)、ルーシャス・フォックス(モーガン・フリーマン)、ジョナサン・クレイン(キリアン・マーフィ)、ゴッサム市長(ネスター・カーボネル)


★ねたばれあり★
ハービー・デント検事の死から8年。彼にちなんで名付けられたデント法の施行によって、ゴッサム市の治安は守られていた。バットマンはデント殺しの罪を負って姿を消し、ウェインも人前に出るのをやめ屋敷に引きこもっていた。
ある日、メイドを装った謎の女が屋敷に侵入し、ウェインの母の形見のネックレスを盗む。が、彼女の真の目的は金庫についていたウェインの指紋だった。彼女の雇い主が指紋を悪用して投資を行い、ウェインは破産の憂き目にあう。敵の狙いは彼の会社が開発した、クリーンエネルギー製造機のエネルギー源となる核燃料を殺人兵器として利用することだった。ウェインに好意を持つ女性実業家ミランダが彼の事業を引き継ぐが、陰謀の首謀者であるテロリストのベインは、核燃料を奪って町を爆破しようとする。彼らの手から町を守るため、ウェインは再びバットマンとなる。
謎の女は、セリーナ・カイルという女盗賊。黒いコスチュームを身にまとい、単独で仕事をする彼女と、バットマンをヒーローと信じ、その正体を見破っている警官ブレイクが、ウェインに協力する。この若い二人もいいのだが、レギュラーのおじさんたちも相変わらず見せてくれる。執事のアルフレッドは少々悲しげな役回りで味を出しているが、なんといっても市警本部長となったゴードンが目立つ。町の平和のためとはいえ、バットマンを悪役に仕立てデントの死の真相を隠し続けてきた彼は、警官魂を発揮して、ベインらの手から町を守ろうと奮闘する。


後半、ベイン一味による町の封鎖から爆破に至る畳みかけがすごい。ベインにより、怪我を負って囚われの身となったブルースは、かつてベインが投獄されていた「奈落」と呼ばれる牢獄へ送られる。警官隊は敵の罠にはまって地下水路に閉じこめられ、市の有力者たちは一方的な裁判でことごとく有罪を言い渡される。外部からの助けを望めない中、ゴードンはブレイクと共に動く。地下から解放された警官隊とベインの一隊は街中の路上で向き合い、激しい戦闘を繰り広げる。一方、獄中で力を取り戻し、囚人たちの助言を得て牢獄を抜け出したウェインは、町を救うため、ゴッサムに戻ってくる。
ラスト、バットマンは核爆弾を抱えて一人で飛び立って行く。私はどうもこうした自己犠牲の話には、抵抗を感じてしまうのだが、その後いろいろあったのでほっとした。
それとはっきり言って長い。前作でも感じた、もう少し話をすっきりさせればいいのにという思いは今回もある。しかしながら、見せ場はいくつもあり、脇役もいいし、ダイナミックな映像をたっぷり楽しみたいなら、ぜひ映画館でみるべき。


セリフ:「ヒーローとは、率直で人を勇気づけることができる男、哀れな少年の肩にコートを掛けてやり、世界の終わりってわけじゃないとおしえてやれるような男のことだ。」(字幕うろおぼえ&補拙訳御免)
バットマンが、正体を尋ねるゴードン市警本部長に対して言うセリフ。ゴードンは、それが、かつて両親を亡くした少年に対して自分がしてやった行為であることに気づく。その少年はブルース・ウェインであり、ゴードンは、ついに彼がバットマンであることを知るのだ。

原文(Imdbより)
Batman: A hero can be anyone. Even a man doing something as simple and reassuring as putting a coat around a little boy's shoulders to let him know that the world hadn't ended.
[takes off in the Bat]
Jim Gordon: [realizes and is shocked] Bruce Wayne?