映画「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」を見る(感想)
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー SOLO: A STAR WARS STORY
2018年 アメリカ 135分
監督:ロン・ハワード
脚本:ローレンス・カスダン、ジョン・カスダン
出演:ハン・ソロ(オールデン・エアエンライク)、キーラ(エミリア・クラーク)、トバイアス・ベケット(ウディ・ハレルソン)、ランド・カルリジアン(ドナルド・グローヴァー)、チューバッカ(ヨーナス・スオタモ)、ヴァル(タンディ・ニュートン)、L3-37(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)、リオ(声:ジョン・ファヴロー)、ドライデン・ヴォス(ポール・ベタニー)、エンフィス(エリン・ケリーマン)、ダース・モール(レイ・パーク)、レディ・プロキシマ(声:リンダ・ハント)、
「スター・ウォーズ」シリーズの人気脇役、悪ぶってるけど実は気のいいアウトロー、ハン・ソロの過去を描いたサイドストーリー。
シリーズ第一作(エピソード4)で、ハン・ソロが口にした船自慢「ファルコン号は、ケッセル・ランを12パーセクで飛んだ」というセリフから、脚本担当のカスダン親子は話を広げに広げて、ハン・ソロはなぜ「ソロ」と名乗るようになったのか、どんなふうに相棒チューバッカと出会ったのか、どういうわけでファルコン号で宇宙の難所中の難所であるケッセル・ランを12パーセクで飛ぶ羽目になったのか、などを小気味よく語っていく。
ガンベルトにホルスターに拳銃、ゴージャスな列車強盗、犯行前夜の野営、土地を奪われ蜂起する先住民族などと、昨今の暗く陰鬱な西部劇より、よほど西部劇らしい、というか私が好きな西部劇の要素をふんだんに盛り込み、さらには、乗り物を乗り回し、危険なお宝を運ぶ冒険活劇の要素も交え、わくわくする娯楽活劇になっている。
始まってからずっと画面が暗くてなかなか顔がちゃんと見えないのが気になったり、ハン・ソロは、やはり若いころのハリソン・フォードに演ってほしいという叶わぬ夢を心にいだきつつも、随所に気の利いた細部がちりばめられていて、飽きなかった。
この細部とは、スター・ウォーズファンでなければわからない小ネタばかりということではない。私は、シリーズ全作をほぼ見ているが、ソロのセリフをいちいち全部覚えているほど熱烈なファンではない。「嫌な予感がする」といういつものセリフも何作目かで検索して知ったし、今回の「ケッセル・ランを12パーセクで」も見てから検索してそういうことかと知った次第、ファルコン号が登場時はいろいろな装備が付いていて、それが戦っているうちに徐々にお馴染みの形態になっていく、その姿をしっかり目に焼き付けているファンは、なんとかいう救命ボートみたいなものが切り離されて身軽になった船体を見て快哉を叫ぶというか、きっと感動的なんだろうけど、わたしはその喜びを共有できるほどのファンではない。
それでも、冒頭恋人のキーラとともに車(空をとぶやつ)で脱走を図ったソロが、行く手のあい路を車体を横に(縦に?)して切り抜けようとし、クライマックスでもやはりケッセル・ランで狭い空間を抜けるためファルコン号を横に(縦に?)するところ、あるいは、キーラとソロがお互いの手の中に持たせてやる「お守り」や、ランドとソロとの2度にわたるギャンブル、ランドと女性型ドロイドL3-37との得難い関係など、楽しめるところがいろいろあった。
そして最後の砂浜でのベケットとソロの対決は、いい。
<セリフ>
Han Solo: I've got a good feeling about this.
ハン・ソロ:なんだかいい予感がするぜ。(本作)
* * *
Han Solo: I got a bad feeling about this.
ハン・ソロ:なんだか、嫌な予感がするぜ。(エピソード4ほか)
Han Solo: You’ve never heard of the Millennium Falcon? … It’s the ship that made the Kessel run in less than 12 parsecs.
ハン・ソロ:ミレニアムファルコンを知らないだって?… ケッセル・ランを12パーセクで飛んだ船だぜ。(エピソード4)
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